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I.S.U サーキット 2012年

レポート


10月7日(日)、日立市河原子海岸北浜において日立市長杯サーフィン大会が開催された。この大会は、2012年度のISUサーフィンサーキットの最終戦に当たる。風は北側から吹いてくるサイドからのオンショアには関わらず、波はセットでオーバーヘッドと、大会には申し分のないウエーブ・コンディションではあったが、前夜から降り続く雨は止まず、大会は降雨の中でのスタートとなった。大会期間中を通して波のサイズは保たれ、各ヒートにもセットがコンスタントにやって来ていた。波に恵まれた大会となった。
決勝戦の先陣を切ったのはロングボード・ウーメンクラス。サイズがありフォローするブレークの中、他の選手より安定したライディングをしていた城内光が優勝した。2位には鈴木絵美が続き、鈴木は、このクラスの年間チャンピオンの座に着いた。ロングボード・メンクラスの最終戦では、年間チャンピオン争いをする皆川次郎と小野440がはっきりと明暗を分けた。準決勝まで好調に飛ばす2人だったが、予想に反して皆川がここで敗退、小野は決勝戦に進んだ。決勝で小野は2回しかてテーク・オフぜず、効率よく2本の内容のあるライディングで優勝した。小野はISUサーキット初参戦にも関わらず、このクラスの年間チャンピオンのタイトルを獲得した。最も伸びしろのあるチャレンジクラスは、初戦と比較して最終戦ともなると、各選手共、かなりの進化を見せる。そんな中、後半戦になってめきめきと頭角を現してきた渡辺大介が、その勢いに乗り優勝した。良いサーフィンをしていた出沢宏悦が僅差で2位となった。このクラスの年間チャンピオンは、大洗の高校生、小野瀬暁となった。最も選手層の厚いオープンクラスの決勝戦は大接戦だった。カットバックやリッピングが冴え前半をリードした中島智史を林良澄竜が後半にフローターやオフザリップで追いつき逆転し優勝した。3位は椎名論、4位は綿引純と続いた。このクラスは、前半戦好調だった田中正輝がポイント差で逃げ切り年間チャンピオンとなった。最後に残されたのは2012年ISUサーキットを締めくくる大一番、スペシャルクラスの決勝戦。ファイナリストの顔ぶれは、ここをホームとする地元河原子のローカルマスター寺門剛、ここまでランキング1位。同じくここをホームとするローカル、NSA全日本チャンピオンの大江良太。そして、今年最も成長を感じさせる大洗の高校生、野田修成。さらに、日本代表メンバーで世界を目指すひたちなかの高校生、大森海夏人。ヒートのスタートは、日暮れが迫る遅い午後となっていた。サイズのある中、戦いはエキサイトした。左サイドにポジションを取りレフトのブレークを待つ寺門と大江。真ん中のポジションから両サイドのブレークに柔軟に対応する大森。そして右サイドにポジションを取ってライトのブレークを待ち構える野田。各選手共、良い波を捉えハイレベルなテクニックを駆使して、それをメークする一歩も引かない試合展開となった。この時、大勢のギャラリーの視線は沖にいる4選手に釘付けとなっていた。15分間の最も熱い戦いの結果は、大森が優勝、2位に大江、3位に野田、4位に寺門となった。大逆転の末、大森がグランドチャンピオンとなって2012年度ISUサーフィンサーキットの幕は下りた。

5戦あった2012年のISUサーフィンサーキットが終わった。今年の大会は、波に恵まれていたため、選手達もある程度の能力を発揮できたことだろう。それでも自分のサーフィンに満足のいかなかった選手達も大勢いることだと思う。これから寒い冬がやって来る。今年以上の好結果を来年に望むとすれば、この冬が正念場となるはずだ。身体を壊さない程度に、楽しみながら自分のサーフィンの鍛錬に励んでください。そして、来年の暖かな春のある日、またISUサーフィンサーキットの会場で会いましょう。楽しみに待っています。それから、すべてのISU関係者に「ありがとう」。(写真・レポート 石毛正昭)

順位表

スペシャルクラス・ファイナリスト
RANK NAME TEAM
第一位 大森海夏人 -
第ニ位 大江良太 MST
第三位 野田修成 YS
第四位 寺門剛 MST
オープンクラス・ファイナリスト
RANK NAME TEAM
第一位 林良澄竜 YS
第ニ位 中島智史 SUN
第三位 椎名諭 K.BROS
第四位 綿引純 WHITECAPS
チャレンジクラス・ファイナリスト
RANK NAME TEAM
第一位 渡部大介 ガレージ
第ニ位 出沢宏悦 ムラサキ
第三位 松浦哲也 ノーススウェル
第四位 山崎哲也 -
ロング・メンクラス・ファイナリスト
RANK NAME TEAM
第一位 小野440 SUN
第ニ位 安西真哉 INDY
第三位 阿蘇貴弘 INDY
第四位 三浦基 SUN
ショートガールズクラス・ファイナリスト
RANK NAME TEAM
第一位 城内光 MOST
第ニ位 鈴木絵美 MST
第三位 湯沢みさき MST
第四位 稲見久美子 NEST

スペシャルクラス

オープンクラス

チャレンジクラス

ロングメンクラス

ロングウーメンクラス


写真 石毛正昭