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I.S.U クラシック 2012年

レポート


JPSAジャパンプロサーフィンツアー2015 ショートボード第6戦
第20回 I.S.U茨城サーフィンクラシック さわかみ杯

 20回ISU茨城サーフィンクラシックさわかみ杯が大洗海岸駐車場下(通称・磯場ポイント)で9月3日(木)から6日(日)までの期間で開催された。
  第一日の3日は、天候は終日に渡り曇り、波のサイズは腰から胸、風は北東からのサイドショアというコンディションの中、本戦への出場権を得るためのアマチュア対象のトライアルが行われた。男子48選手、女子15選手がエントリーし茨城からは2選手が出場した。茨城勢では大田友貴が2回のヒートを共に1位で通過して明日の本戦出場への権利を獲得した。
  第2日目の4日は、天候も風向きもまったく昨日と同様であったが、波質は若干昨日を上回っていたように感じた。引き潮いっぱいの午前9時半ごろから波のブレ-クは徐々に良くなっていき出し、それまでの状況を一変した。この日出場した茨城勢の中では石崎孝行がラウンド1,2と勝ち上がり明日のラウンド3へと繋いだ。
  第3日目の5日も台風17号の影響か、一時的に晴れたり雨が降りそうな空模様になったりと不安定な天候の中で大会は進められた。波のサイズは一昨日、昨日と同様であったが、波質は多少だが良くなっていたと思う。風向きは北から北東で、左サイドから吹き付るサイドショア。この日からすべてのトップシードの選手が出場して大会のパフォーマンスのアベレージは否応無しにUPしていった。勝ち残っていた茨城勢では、ラウンド4まで好調だった飛田 剛と大田弥生の2選手が、このラウンド3位と惜敗して涙を飲んだ。今日で茨城勢は、すべての選手が今大会を終了した。
第4日目の6日はこの大会期間中、早朝から最高のコンディションとなった。風はノースサイドから微妙なオフショアが吹き付け、波は胸から頭と最大で2フィートのサイズアップ。この後の干潮時前後には波質はますます良くなることが予測できた。そんな状況の中、男子ベスト⒏の壮絶な戦いが展開されていった。ここまで好調に飛ばしてきた若い西修司は、否応なしに田中英義に経験の差を突きつけられ敗退。ハイ・レベルのスキルを披露した大澤伸幸と田中樹の対戦は、ラストウエーブで田中が大逆転しセミ・ファイナルに勝ち上がった。小川幸男は休養上がりの山中海輝に接戦の末、まさかの敗退をきした。勢いに乗る二人、安井拓海と加藤嵐の対戦も最後の最後までもつれたが、ラストライドでエアーリバースを決めた安井が逆転勝利した。この後、女子セミ・ファイナルが行われ宮坂桃子と田代凪沙がそれぞれにファイナル進出を決めた。
男子セミ・ファイナルは田中樹と田中英義、山中海輝と安井拓海の対戦となった。両田中の対戦は、テクニックをふんだんに駆使した見応えのある試合展開となったが、僅差で英義が勝利した。山中と安井のフレッシュな対決では、安井の勢いはさらに増して、対する山中はどうすることもできずに敗れ去った。
いよいよこの大会もファイナルゲームとなった。まず女子ファイナルは宮坂桃子がファーストライドからレフトブレークの良い波を捉え、フロントサイドで小気味の良いライディングを展開した。じっくり波を待つ田代凪沙は、その1分後に良い波を捉え切れ味の鋭いバックハンドで応戦し7,25のスコアーをたたき出し逆転した。後半に入ってもゲームの流れに乗る田代の勢いは止まらない。田代はフォアハンドでダメ押しとなったスコアー7,75ライドを決めて追いすがる宮坂をノック・アウトし、そのまま女子の頂点へと駆け上がった。田代はオールジャパンに続いて2連勝となった。
男子ファイナルは試合開始から激しい波の奪い合いとなった。ヒート中盤、安井がビッグセットを捉え、スピードに乗った深いボトムターンから、以後面白いように技のバリエーションを披露して、それらをことごとく成功させて9.75のハイ・スコアーを得た。その後も安井の勢いは止まらず、終了間際にもエアーリバースを決め9.65というスコアーを叩き出した。これで試合巧者の田中は安井の勢いの前には完全に屈してしまった。安井は嬉しいツアー初優勝となった。
また、ファイナルの前に行われたエクスプレッション・セッションでは、より高く飛んだ中村昭太がベスト・パフォマー、そして横に長く飛んだ椎葉順がグッド・パフォマーにそれぞれが選出された。ベスト・ライディング賞には、安井拓海と田代凪沙が選出されている。
今年度のISU茨城サーフィンクラシックは無事に終了した。今大会の男子の戦いを見て、若い選手の活躍が目立った。大会を振り返ると新旧交代を感じさせる印象が残った。大会終了直後でもあるに関わらず、ますます来年が楽しみで待ち遠しくなってきた。ISU茨城サーフィンクラシック、この大会を運営する方々の熱い情熱が20回という歴史を作り上げてきた。今後も新たな歴史を積み上げていって欲しい。大会関係者、関係各社の方々には熱く御礼申し上げます。ありがとうございました。¥

(写真・レポート 石毛正昭)

順位表

ファイナリスト男子
RANK NAME  
優勝 安井 拓海  
2位 田中 英義  
3位 田中 樹  
ファイナリスト女子
RANK    
優勝 田代 凪沙  
2位 宮坂 桃子  
3位 庵原 美穂  
エクスプレション・セション
  NAME  
ベストパフォーマー 中村 昭太  
グッドパフォーマー 椎葉 順